オーストラリア旅行記(自転車事情編)

と言うことで23日〜28日、メルボルンシドニーに家族旅行してきた。
分不相応なゼイタクだが、今年娘がメルボルンに留学していて、息子も大学生。家族そろって海外旅行出来る機会はこの先もう無いと思ったので思い切って。
いろいろ書き留めておきたい事はあるが、まずは彼の地の自転車事情から。
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最初に中継地のゴールドコースト空港横の道路。当たり前に自転車レーンがある。
どこに行ってもこの感じで、路上に自転車のポジションが確立している。市内では多くの道路で路上駐車が(市街中心地はチケット制で)可能だが、その駐車帯のすぐ外側にきちんと自転車の通るスペースが用意されている。自転車が路上駐車をよけると車の走行レーンに飛び出すことになってしまう日本と違い安全にまっすぐ走り続けることができる。
意外なのは自転車の歩道走行は無いと思っていたのに対し、広い歩道では両方走れるようになっている所もあったこと。特にシドニーでは多く見られた。

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走っている自転車はもちろんママチャリは皆無。メルボルンではクロスバイクとピスト(たいていブレーキはつけてる)、ロードがほぼ同じ割合で。平坦基調の町なので、ピストでもさほど苦労はしなさそう。ロードは少し古そうなクロモリが多く、趣味と言うよりは足として使っているみたい。もちろんウエアを決めた最新ロードもかなりいる。街中には自転車駐輪用の逆U字型の金具が歩道に沢山設置されていて、たいてい自転車がそこにロックされてる。
シドニーはすこしきつめの坂があるせいか、ピスト率は低かった。
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そしてすごいのは高速道路を自転車が走れること。さすがに走ってるのはロードレーサーばかりだったが。高速道路は状況に応じて70km/hから110km/hまで細かく制限速度が変化する(というか一般道とシームレスに繋がっており、道路沿いにお店があるような区間になると制限速度が下がる)。路肩が広いのでもちろん危険度は低い。というより飛び出し等がある一般道よりはるかに安全そう。でも120km/h位で走る車の横をロードが走ってる姿はちょっと異様。
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メルボルンにはフランスで言うヴェリブ(ベリブ)にあたる公営レンタサイクルがあった。「シティ」と呼ばれる碁盤目状の旧(というより歴史上最初の)市街地およびその近隣に沢山のステーションが設置されており、クレジットカード払いで運用されている。でもオーストラリアは自転車のヘルメット着用義務があるしナア・・と思っていたら、設置場所の看板に「5ドルでヘルメットを買える場所がちかくにあるよ」という表示があり、セブンイレブン(コンビニは独占状態だった)で売っていた。5ドルといえば500円弱。ちんけなものかと思ったら、頭周長に合わせるダイヤルがついたしっかりしたもの。日本より物価は高いのにこれだけが違う感じ。だってペットボトル390ccのコーラがスーパーで3ドルするのよん。
レンタル料は結構高めで2時間で20ドル弱。でも早速使ってみることに。車体は重く、タイヤも太いが、意外と走りは軽い。内装3段変速のグリップシフト。道はもちろん分からないが、まあ迷ったら来た道戻ればと走り出す。大体の感触で円形に回ったつもりで走っていたが、自信が無いので信号待ちで並んだローディに「この道まっすぐでシティ中心に帰れる?」って聞いたら「違う違う、真反対だよん!Uターンしなきゃ!」と教えられて無事戻れた。メーターがついていなかったので推定だが、1時間40分位走ったから、距離は30km以上のはず。
向うは夏だったが、さわやかに乾いて涼しく、汗かきのおいらでもじわりとしか汗をかかなかった。

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娘に案内されてメルボルン郊外のビーチに行ったが、その海沿いの道にはロードがひっきりなしに通る。ほぼ1分に1台以上の感じで。メーカーはジャイアントが多く、あとはトレック、キャノ、サーベロあたりを中心に日本に入っているメーカーはほとんどある。あ、オイラと同じオルカ(オレンジだったけど)も見た。交通手段としても、趣味としても自転車は盛んである。

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自転車店にも3店行ってみた。どこもおしゃれにスッキリと展示されている。作業スペースでは店員さんがTTバイクを組んでいたり・・。
でもおいらはやはりFハマのようなカオスの方が馴染むし楽しいなあ。用品の値段は日本の1.5倍位、マシンも少し高めか?何か記念に買って帰ろうかと思ったが、日本にもあるものがほとんどで購買意欲湧かず。
スラムニューレッド仕様のビアンキなんかもあった。
そして小さな店にもなぜか必ずバリバリのTTバイクが売ってる。多分トラも盛んなのかな?
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釣りもしてみようと、スモールタックルを持っていったが、なんか釣りにはライセンスが要るそうであきらめた。
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配るお菓子の他に買った自分自身の土産は、前述のヘルメットとチャリ雑誌、ちょっとしたお菓子とビーフジャーキー、5セント硬貨1枚で、計5千円もいかなかった。
だって物価高いんだもの。
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帰国した日は遅かったのでそのまま大阪泊。昨日29日の昼前に鳥取に帰り、路面が乾いた午後のかかりからたまらずチャリ活動。
2号FELTで9号線を西に向かう。さすがに1週間こがないと(レンタは乗ったけど)ペダリングが少し変。あまり強度を上げないようにと思いつつ走るが、足がフレッシュなため体感はそんなつもりなくても油断すると心拍が高くなる。少し追い風なので速度も割と高めになり、北条バイパスでは36km/h前後で。100km走りたいが、復路は職場に置き去りにしてる車の所までなので、50kmポイントを過ぎてさらに進み、赤崎旧道を走り終えて国道に戻ったところのポプラまで足を伸ばす。ここで63km。Ave30.8。軽く補給してすぐにUターン。
向かい風のせいもあり、ここからしんどくなってくる。北条バイパスに入る頃には、ペダリングが踏み踏みになっていたせいか、四頭筋が痛くなってくる。泊を過ぎるとモウダメ。最後の10kmは攣りそうになる四頭筋をだましだましでやっとたどり着く。100km、Ave29.5。
シャワー後おそるおそる体重計に乗ると・・・71kg台、増えていないーー。やった! 旅行中しっかり歩いた甲斐があった!!
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昨晩は元モーターサイクルの仲間と久しぶりに顔を合わせて忘年会。一人だけレースを続けている仲間もいるが、その他はもうほとんど乗っていない。レースしてた頃のハプニングの思い出話などに花を咲かせ楽しい時間を過ごした。
1次会が終わった後、T内師匠の店に寄ってみると明かりがついている。お邪魔するとすでに昨日までで営業は終えて店の片付け中とのこと。今年中で店を閉められるというのは本当だった。名残の酒を頂き、いろいろお話をして店を出る。
自転車に乗り出してすぐお邪魔するようになり、人見知り?のおいらには一人でぶらっと入れる唯一の貴重な空間だったので寂しい限り。